「あ?お、おかしくなんてねぇよ……」

「もー!おかしいもん!」

 ムッと頬を膨らませる。

「ふっ、潰したくなるぐらい膨らんでる」

 キラキラ王子様スタイルでクスクス微笑む夜毎に、ドキッとまたしてしまった。

「ふ、ふんっ!よ、夜毎なんてしーらない!」

 そう言って、部屋に戻ろうとしたけれど、実は、いまの時刻は9時半。

 豪邸の廊下は、薄暗くて少し怖い……。

「よ、夜毎っ……一緒に……」