校舎の一階にまで落ちていった昭仁はピクリとも動かず、コンクリートで固められた床に赤い血が広がっていくのが見えました。



それを見た私は自室で昭仁にかけた呪い、『昭仁は校舎のベランダから落ちて死ね』が、ついに叶ったのだと思い、うれしくて心の底から笑っていました。



絶望の暗闇の中にも神様は存在する。



心から思えば、願いは叶う。



私はその日、初めてそのことを実感できたのです。



翌日、昭仁は呆気なく死にました。



そして、昭仁を殺したのが私だということは未だにバレていないのです。



私はあの日のよろこびを今でも少しも忘れていません。



絶望の暗闇の中にも神様は存在している。



私は信じて、今でも憎いと思った相手を夜毎に呪い続けているのです。