「ただいまー」 「あっ、葉月。おかえり」 私がリビングに入ると、真っ先に姉が出迎えた。 「…お姉ちゃん。なんでいるの」 彼氏と同棲中の姉は、滅多に実家に帰って来ないのに。 「たまにはね。葉月とも話したいことあるし」 「…あっそ」 こっちには話したいことなんてないが、両親がいる手前、何も言い返せない。 お母さんもお父さんも、お姉ちゃんが帰ってきたことに大喜びで、晩御飯は豪勢だった。