「ごめんね、真美。

怖がりの真美にはすごく怖いことだよね。

だけど、勇気を持って、夢野学園を出る方法を探そう。

生きて、また普通の生活ができるように」


理恵がそう言って笑ってくれたのがうれしかった。


理恵は気が強くて、憎まれ口を叩いたりもするけれど、本当は優しい。


どんなとなかも友達のことをちゃんと考えてくれているしっかりした女の子だ。


いつもアイドルの話をして、リアルな男子の話はしないけど、髪をポニーテールにして、勝ち気な理恵は男子からモテると思う。


もしそうでないとしたならば、周りの人たちに見る目がないのだ。


だって、自分は理恵が大好きだから。


いつも一緒にいてくれる理恵が他の誰よりも好きだから。


「それじゃ、真美。

せ~の、で小又兄弟の招待を受けるよ」


真美は理恵の言葉にうなずいた。


「いくよ。

せ~の!」


理恵のその合図で、理恵と真美は小又兄弟のグループラインに入っていった。