「何で……」


理恵はそうつぶやいた後、じっとスマホを見つめていた。


そして理恵は普段とは違うあることに気づく。


スマホの電波が圏外なのだ。


こんなことは今まで一度もなかったし、こんなことはあり得ないことだった。


本当に自分たちはこの夢野学園に閉じ込められて、外の世界と完全に隔離されてしまったのだろうか?


そんな思いが理恵の心を支配すると、理恵の体から血の気が引いて、得体の知れない不安だけが心の中で渦巻いていた。


もしかしたら、夢野学園の生徒は全員、小又兄弟に殺されるの?


頭を潰され、首を切られ、血まみれで放置されて……。