「何でだよ!

どうしてこれ以上、進めねぇんだよ!」


「ウソでしょ。

私たち学校に閉じ込められているの?」


「もしかして呪いのせいかよ!

どうすればここから出られるんだよ!」


みんな、何を言っているのだろうと真美は思った。


普通にこの広い校庭を歩いていけば、あの正門から夢野学園を出られるはずなのに、誰もそれをしないのが不思議だった。


そして理恵と真美が人混みの最前列に来て、みんながこれ以上、前に進まない理由がわかった。


そこにはいつもと変わらない校庭の景色が広がっているのに、見えない壁のようなものがあって、前に進むことができないのだ。


こんな非現実的で非科学的な現象が起きていることが、恐ろしいと真美は思った。


このままでは、みんなが夢野学園を出られない。


夢野学園を出られる方法もわからない。