【僕たちはこの夢野学園を呪うために、この花壇にタイムカプセルを埋めました。

僕たち兄弟は夢野学園のいじめられっ子の双子です。

僕たちは双子ですが、二卵性双生児なのであまり似ていません。

ただ僕たち兄弟が夢野学園でつらい思いをしたのは一緒です。

僕たちは夢野学園が大嫌い!

いつの日かこの学園に呪いをかけたい!

夢野学園に復讐したい!】


その手紙に書かれた文字は赤色のマジックで書きなぐられたような文字だった。


文字の大きさはバラバラで、丁寧さがまるでなく、苛立った感情だけが伝わってくる。


香織はそんな印象の文字に嫌な気持ちになっていた。


【僕はやせっぽちで弱虫です。

兄は太っていて、知的障害を持っています。

僕たちは絶対的な弱者だから、たくさんたくさんいじめられました。

だから僕たちはいつも強者に生まれ変わることを夢見ていました。

そして強者に生まれ変わって、夢野学園に復讐してやろうと思いました】


中学生にして幼い文章だと香織は思った。


そしてそれと同時に、この手紙を書いた人物への不気味さを感じずにはいられなかった。