褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

いつもと様子が違う彼に少し戸惑っていると。



「西尾先輩に聞いたんだけど、清水さんも文化祭のファッションショーのモデルやるんだよね? 実はね、俺もモデルやるんだ!」

「え! そうなの⁉」



まさか須川くんもやるなんて!

背高いし、爽やかでかっこいいからモデルにはピッタリだ。

でも、『西尾先輩に聞いた』って、一体どういう流れで……?



「ええっ⁉ 須川もモデルやるの⁉」

「うんっ。西尾先輩にお願いされたんだ」



話が聞こえていたのか、可南子が会話に入ってきた。


なるほど。お願いした時に私のことも教えたんだな。

お兄ちゃんに加え、須川くんも一緒ならもう安心だ。



「なになに⁉ 須川くんと清水さん、ファッションショーに出るの⁉」

「モデルって、あのランウェイ歩くやつ⁉」

「マジで⁉ かっけー!」

「すごーい! 頑張ってね!」



すると、話を耳にしたクラスメイト達がぞくぞくと周りに集まってきた。

ありゃー。みんなには2学期に入ってから話そうと思ってたんだけど……まぁいっか。