褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

猫カフェを楽しんだ後、待ち合わせ場所のコンビニで小腹を満たし、周辺のお店をいくつか見て回った。


猫の話で盛り上がりながらバス停へ向かっていると……。



「あれ? 実玖?」

「あ、お兄ちゃん」



数メートル先にあるカフェから出てきた兄とばったり遭遇した。

偶然と思ったのもつかの間。



「あ! 実玖ちゃんだ!」

「せ、先輩……⁉」



兄の背後から、なぜか西尾先輩がひょっこり顔を出している。


午前中からいないなぁって思ったら、先輩と遊びに行ってたの⁉

それよりも、初対面同士の人がたくさんいるこの状況をどうにかしないと……。



「ちょ、実玖、あの西尾先輩と知り合いなの?」

「え、可南子知ってるの?」

「もちろん! 須川は知ってる?」

「うん。学校のアイドルって言われてる人だよね?」



アイドル⁉ 西尾先輩って有名人なの⁉

知り合って1ヶ月以上経ってるのに全然知らなかった……。