カウントダウン

「の、呪いなんてあるわけないよ。

それにさ、忍は自殺じゃなくて事故死だよ。

だって……、遺書が見つかってないんだから」


本音を言えば、忍の呪いは絶対にあると思う。


そしてその呪いのせいで、私は命を奪われるかもしれないと。


でも、私はそのことを恭子に言えなかった。


だって、私はキラキラと輝いている女の子じゃなければいけないから。


私が陰キャ眼鏡の忍に呪われているなんて、誰にも思われたくなかったから。


「そうだよね。

私も呪いなんて信じないよ。

ホラー映画じゃないんだからさ」


恭子はそう言って笑っていた。


私は恭子のその笑顔に合わせるように、ひきつった作り笑いを浮かべていた。


そして私と恭子がそんな会話をしている中、教室のドアがゆっくりと開いて、梅田先生と貴史が教室に入ってきた。


すると、ざわついていた教室が急に静かになり、みんなが教室内の雰囲気をおかしくした貴史に敵意の視線を送っていた。


そして私が入口のドアの近くに立つ二人に目を向けたとき、私は強烈な違和感と共に、貴史の私に対する怯えた視線を感じていた。