私は美保子の冷たい視線が大嫌いだ。


あいつは私を見るとき、まるで汚ないゴミでも見るような目をしているから。


私とあいつが住む世界にはハッキリとした境界線があると言いたそうな顔つきで、いじめられっ子の私が近づかないように、美保子は拒絶のオーラを出しているんだ。


だけど、もしも本当に生まれながらにして私とあいつの住む世界が違うならば、私はその理不尽さを呪いたい。


そしてあの高飛車ぶっている美保子に世の中の理不尽さを骨の髄までわからせ、そのどうしようもない理不尽さの中であいつのことを殺してやらたい。


あの清水美保子が理不尽な事件に巻き込まれ、絶望の恐怖に包まれて死んでいくなら本当に愉快だ。


理不尽な不幸にまみれていれが私だけじゃ不公平だ。


私はいつの日か呪いの力であの清水美保子に理不尽な不幸をくれてやるんだ。