【雄一、オレさ、忍の母親の再婚相手を知っている。

今から人づてに忍の母親の連絡先を調べるよ】


雄一の友達の昌宏が忍の遺書への手がかりとなるメッセージを送ってきた。


そのメッセージを見て、私と雄一の表情が明るくなった。


まだ忍の遺書を見つける可能性は残されている。


あきらめなければ、私たちの願いはきっと叶う。


「最高だよ、昌宏!

このメッセージを待ってたんだよ!」


雄一はうれしそうに声を上げて、昌宏に返信のメッセージを送っていた。


やっぱり忍の呪いは私だけの問題ではないのだ。


宮国中学、三年二組の生徒全員が忍の呪いが終わることを願っている。


忍に呪いをかけられている私は死への恐怖に怯えているけど、私は決して一人じゃない。


私にはたくさんの仲間がついているんだ。


雄一と昌宏でメッセージのやり取りが何度かされて、私たちはついに忍のお母さんの電話番号を知ることができた。


あとは少しでも早く忍のお母さんに会って、忍の遺書を見つけることだ。


私はそう思いながら、忍のお母さんが忍の遺書について何かを知っていることを願った。


やっと見つけた手がかりが、まるで蜃気楼のように消えてしまわぬように。


忍のお母さんの電話番号を知った雄一は、早速、その電話番号に電話をかけた。


電話のベルが5回鳴って、雄一のスマホが忍のお母さんと繋がった。