私と雄一は約束通り公園で会い、また昨日と同じように忍のアパートへと向かっていた。


忍のアパートには忍の父がいるが、もしも本当に忍の遺書がそこにあるとしたら、私たちはその場所を避けられない。


私がそんなことを思っているとき、雄一が静かな声で私に言った。


「忍のアパートから忍のお父さんが出ていくまで、アパートの外で待っていよう。

時間さえかければ、そのときは絶対に来る。

今日こそは忍の遺書を見つけるんだ」


私は雄一のその言葉に小さくうなずいていた。


雄一が考えた作戦が成功するには何時間という長い時間がかかるだろう。


でも、本当に忍の呪いが解けるなら、その長い時間も無駄にはならない。


今日中に忍の遺書が見つかれば、私たちは助かるのだ。


私はそんなことを思いながら雄一に言葉を返していた。