「オレを無視すんのかよ。

ブスのくせに生意気だよな」


(もしも私が人を呪えるなら、真っ先にお前のことを呪ってやるのに!

恐怖に怯えるお前を残酷に殺してやるのに!)


「下向いて黙ってれば、どうにかなると思っているんだろ?

でも、残念。

オレはお前と話したいの」


(汚い言葉を吐くお前のその口を二度と開かないようにしてやりたい!

二度と私をバカにできないように、お前の顎を砕きたい!)


「陰キャ眼鏡は何もしゃべらないからさ、オレが代わりにお前の気持ちを言ってやるよ。

ああ、何で私はみんなからバカにされるんだろう?

私がブスでバカでいいとこなしだから、私はみんなからいじめられるの?

もう学校になんて来たくない。

もう死んでしまいたい。

みんな私をいじめないで」


貴史が私をバカにしながらそう言うと、教室内で笑いが起きた。


私はその笑い声に煮えたぎる憎悪の気持ちを抱えながら、何も言わずに奥歯を噛みしめていた。


「なぁ、陰キャ眼鏡。

お前は何も言わないけど、本当は何を考えてんだよ?

今からオレに言ってみろよ」


貴史のその言葉の後にも笑いが起きた。


私はこのクラスが大嫌いだ。


このクラスの全員が苦しみながら死ねばいい。