私が息をきらして公園にたどり着くと、雄一は私よりも先に公園にいて、私のことを待っていた。


私はそんな雄一の元に少しでも早く行きたくて、雄一が座っているベンチまで全力で走っていた。


そして雄一の前まで来て、私はようやく立ち止まり、肩で息をしながら、呼吸が整うを待っていた。


「梨花……。

そんなに慌ててどうしたんだ？」


雄一が私の顔を心配そうに見上げていた。


でも私は息が苦しくて、雄一に言葉を返せなかった。


額から汗が流れ落ちてきて、全力で走り続けた体は熱かった。


だけど私は雄一に早くさっきの出来事を伝えたくて、息苦しさを我慢しながら、雄一に話しかけていた。


「雄一君……。

さっき家で忍の幽霊を見た……。

私は忍にこう言われた。

『芦田梨花、お前は三日以内に必ず死ぬ』って……」


私のその言葉を聞いた雄一は慌ててベンチから立ち上がった。


そして私の両肩をつかみ、私の顔をのぞき込んだ。


「ウソだろ、梨花……。

どうして忍がお前のところに……」


雄一はまるで自分に起きた出来事のように、私に忍の呪いがかかったことを驚いていた。


私はそんな雄一の優しさを感じながら、雄一に言葉を返していた。