「フフフッ、フフフッ……。

ハハハハハハッ……」


オレが体を焼かれる激痛を感じているとき、忍が高笑いしているその声がオレの耳に入ってきた。


オレはもう助からない。


逃げ道を失ったオレはこの炎の中で死ぬだろう。


忍はそんなオレの不幸な最後がうれしくて仕方がないのだろうか?


忍はそんなにもオレのことを憎んでいたのだろうか?


オレはそれほどまでに忍に憎まれることをしたとは思わない。


オレはただ、クラスにあったいじめ問題を放置していただけだ。


きっと時間が解決すると思っていたから。


いじめなんてどこの学校にもあって、なくならないものだと思っていたから。