恐怖ダウンロード

あたしはそっと目の前の病室のドアを開けた。


そこは個室になっていて、2人の看護師がベッドに横たわっている患者の世話をしている。


ベッドの上で眠っているのは陸で間違いなさそうだ。


その顔色は悪く、生気がないことがすぐに理解できた。


ベッドの横にはエンジゼルセットが置かれているのがわかった。


死んだ人にケアを行うための道具だ。


本当に、死んだんだ……。


そう思うと同時に強いメマイを感じて、慌てて病室から出た。


そのままナースステーションの横に設置されている長椅子に座る。


「大丈夫?」


夢の問いかけにあたしは何度も頷いた。


死体を見るのは初めてだった。


しかも、同級生の死体だ。


心臓がドクドクと嫌な音を立てて脈打っている。


冷汗が背中を流れていく感覚もあった。


「これ飲んで」


夢が近くの自販機で水を買って持ってきてくれた。


あたしは水のペットボトルを受け取ると、一気に半分ほど飲みほした。