(もしも今、優子にさっき見た夢の話をしたらどう思うだろう?

そしたら優子は、私の中に浜中美澄がいると思うかもしれない。

木村菜々子の制服のことだって、私の仕業だって考えてしまうかもしれない。

だけど、優子には私を信じて欲しい。

私は本当に何も知らないから……)


もしもさっき見た夢が現実とリンクするならば、私の中にいる浜中美澄が、木村菜々子を排除しようとするかもしれなかった。


だけど、本当にそんなことが起きるのだろうか?


浜中美澄に自分の体を乗っ取られるなんてことが……。


私は心の中で広がっていく不安を友達の優子にも話せなくなっていた。


私はいつの間にか、里山高校の都市伝説を一人で背負い込んでいた。