真夜中のサイコパス

(私の机に置かれていたあのノートの文章……。

私にはあの文章を書いた記憶がない。

私以外の誰かが、きっと私にあの文章を書かせたんだ。

おそらく私の中にいる浜中美澄が……)


自分の体が自分の意思以外で動くことは恐怖だ。


しかも私には浜中美澄に操られて、なにかをした記憶がない。


きっと浜中美澄は私が寝ている間に、私の体を乗っ取ったのだ。


自分という存在を私に知らしめるために……。


「フフフッ。

ハハハハハハッ。

身に覚えがあるだろ、有島咲良。

お前の体は私のもの。

お前の願いは私の願いだ」


「や、止めて!」


私は思わず、浜中美澄の言葉を遮っていた。


彼女の言葉をこれ以上、聞きたくない。


私は今以上の悪夢を知りたくはないから。