私たちは一年三組の教室の前に立ち、ゆっくりと入口のドアを開けた。


そして普段は見ることのない真っ暗な教室に目を向けると、なんだか不気味で、ちょっと怖い。


十五年前の午後七時、美澄と朋子はこの教室で待ち合わせをして、あの残酷な事件が起きたのだ。


そう思うと、この教室がものすごく怖い場所に思えてくる。


あんなにワクワクしていたはずなのに、今では少し息が詰まり、心臓がドキドキと音を立てていた。


私と優子は顔を見合わせると、教室の明かりをつけて、明るくなった一年三組の教室に入っていった。


今から里山高校の都市伝説の検証が始まるかと思うと、ドキドキしてくる。


私たちは誰もいない教室の教壇の前まで歩いていくと、そこから教室全体を見回していた。