美澄は自分の心の中で朋子の存在をねじ曲げて、朋子を最低、最悪のグズ人間と決めつけた。


そして自分と入れ替わって、クラスの人気者になった朋子を恨み、憎んだ。


朋子の今のポジションは、かつての自分のポジションだったのに、今の自分は教室の隅っこで誰からも注目されずにいる。


浜中美澄という存在はずっとみんなから憧れられる人気者だったはずなのに、そんなことをみんなはもう忘れているみたいだ。


自分はかつての浜中美澄に戻りたいのに、時間は決して巻き戻らない。


朋子なんて、今まではずっと自分と一緒にいるだけの脇役だったはずなのに、今ではクラスの主役になって、みんなに笑顔を見せている。


自分はそんな朋子が許せない。


朋子なんて、ずっと自分の下の方にいたはずなのに……。