美澄は親友だった朋子が剛志と付き合うようになってから、朋子と口をきかなくなった。


美澄は朋子を信用していたから、余計に朋子の裏切りが許せなかったのだ。


美澄は顔に火傷を負った自分がかつてのように魅力のある女でないことを知っていた。


鏡に写る自分は醜くて、そんな自分を見ていると、胸が苦しくなって泣きたくなる。


自分はもう学校のアイドルには戻れない。


自分は一生、この醜い顔と付き合って生きていかなくてならないのだ。


美澄は自分の不幸に憂うつになると、その不幸をすべて朋子のせいにした。


朋子が自分の味方じゃないから……。

朋子が自分を裏切ったから……。

朋子が自分を助けてくれないから……。

朋子が……、朋子が……、朋子が……、朋子が……。