「ねぇ、朋子。

私はあなたが今言ったことを絶対に許さない!

どんなことがあっても今日の悔しかったことを忘れない!」


朋子はそう言った美澄の迫力に戸惑っていた。


美澄との長い付き合いの中で、美澄がこんなに怒ったり、憎しみのこもった目でにらんだり、言葉に恨みを込めたりしたのを見たことがなかったから。


朋子は自分が美澄に言い過ぎたことには気づいていたが、謝るつもりは少しもなかった。


今、クラスの主役は美澄ではなく自分なのだ。


だから自分はあの横峯剛志に選ばれた。


そのことを美澄に非難されたくない。


朋子は胸に痛みを感じながらも、美澄に言葉を返していた。