私が浜中美澄に体を乗っ取られて、一ヶ月が過ぎた。


その間、私は何度も浜中美澄に話しかけたけど、浜中美澄は私の言葉を無視し続けた。


今の私は最悪の気分だ。


生きているのに、死んでいるような、自分であるのに、自分でないようなそんな毎日の中で私は生きている。


できるなら、この生活を終わらせたい。


私はもう浜中美澄に抵抗するのにも疲れたし、自分を取り戻すこともあきらめかけている。


有島咲良という女子高生は私の意識からもう離れていってしまったのだ。


私はもう誰でもない。


まるで空気みたいな存在だ。