(どうして優子からのラインを見ないの?

優子は私になにかを伝えようとしているのに!)


私の声をいつもは無視する浜中美澄だが、今だけは私に言葉を返してきた。


(そんなラインを見てどうする?

もしかして、中川優子ともう一度友達に戻れると思っているのか?)


(そんな都合のいいことは思ってないよ。

だけど、優子からのラインを見ることは、優子の人生をめちゃくちゃにしてしまった私の義務だと思っている。

私は優子がなにを思い、なにを考えているかを知らなくちゃいけないの!)


(下らない。

あんな人生終わった人間の気持ちを知ってなんになる?

私は中川優子に興味がない。

私が興味を持っているのは須藤拓実、ただ一人だ)


(優子は誰のせいで人生を終わらせられたと思っているの?

全部、あなたのせいだよ!

あなたさえいなければ、誰も不幸にならなかった。

消えてよ!

今すぐこの世から消えてよ!)


私の最後の言葉に浜中美澄からの返事はなかった。


私は浜中美澄に無視されていると知りながらも、浜中美澄を罵倒し続けた。


優子と私は浜中美澄に人生を奪われたのだ。


その憎しみを私は声が枯れるまで叫びたかった。


いつまでも心から溢れてくるこの憎しみを浜中美澄に伝えたかった。