「おはよう、咲良。

どうしたの?

なんか疲れた顔をしているよ」


朝、登校してきて、いつものように席に着き、一人で考えごとをしていたとき、咲良がいつものように私の肩を軽く叩いて私に話しかけてきた。


いつも明るい優子は私と違って、悩みごとなんてないのだろう。


私はそんな優子がうらやましかった。


できるなら、私も早く浜中美澄の悩みから解放されたい。


昨日、私はあまり寝れなくて、本当に少し疲れていたけど、優子にはいつもと同じような明るい笑顔を見せて、言葉を返した。


「私、疲れた顔なんてしているかな?

私は疲れ知らずの15歳だよ」


「本当にそう?

本当は内緒で夜更かしとかしてたりして」


「夜更かしなんてしてないよ。

私は健全な女子高生を目指しているんだからね。

私、有島咲良は清く正しく美しくだよ」


「そうだね。

咲良はまじめだもんね。

私みたいに遅くまでゲームとかしてないか」


優子がそう言って笑ったとき、私もつられて笑っていた。


優子と一緒にいると心がなごむ。


やっぱり私は優子のことが大好きだ。