3時間目が終わって、お腹がすいたなぁなんて思っていた時だった。
「莉緒ちゃーん」
廊下から私を呼ぶ声がして顔を向けると、クラブ活動で一緒の椎名歩美ちゃんがひょこっと顔を出していた。
トレードマークのツインテールが今日も可愛く揺れている。
「歩美ちゃん! どうしたの?」
私はスイーツ同好会に入っている。
中学の時は、体のこともあって帰宅部だったけれど、高校はたくさんの部活動があるから何か入りたいと思っていた。
とはいえ運動部は無理だし、吹奏楽や合唱だって、体にそこそこ負担がかかる。
絵は画伯と揶揄されるくらい壊滅的だから、美術部なんて選択もなかった。
そこで見つけたのがスイーツ同好会。
同好会というくらいだし、月2回という緩い活動。体調を気にしながらの私には最適な活動だった。



