余命38日、きみに明日をあげる。


3時間目が終わって、お腹がすいたなぁなんて思っていた時だった。

「莉緒ちゃーん」
 
廊下から私を呼ぶ声がして顔を向けると、クラブ活動で一緒の椎名(しいな)歩美(あゆみ)ちゃんがひょこっと顔を出していた。

トレードマークのツインテールが今日も可愛く揺れている。

「歩美ちゃん! どうしたの?」
 
私はスイーツ同好会に入っている。

中学の時は、体のこともあって帰宅部だったけれど、高校はたくさんの部活動があるから何か入りたいと思っていた。

とはいえ運動部は無理だし、吹奏楽や合唱だって、体にそこそこ負担がかかる。

絵は画伯と揶揄されるくらい壊滅的だから、美術部なんて選択もなかった。
 
そこで見つけたのがスイーツ同好会。

同好会というくらいだし、月2回という緩い活動。体調を気にしながらの私には最適な活動だった。