手には例のごとく、コーヒーのペットボトル。冷えた手を温める必須アイテムのようだ。
「じゃね、莉緒」
「うん、ありがとう。気をつけて帰ってね」
「気をつけて帰れよ」
私と琉生に見送られて、一花は病室を後にした。
さっきまで一花が座っていた椅子に、琉生が座る。
「琉生、鼻の頭赤いよ」
「え? まじ? ダッセ」
慌てて窓ガラスに映る顔をのぞきこむ琉生。
「もう12月も中旬だもんね」
みちるちゃんが言っていたように、もう8日後はクリスマス。
「手なんて氷みたいに冷たいし。ほーら」
琉生が手を近づけてきたから、きゃーっと言って顔をそむけた。
「ははは」
「手袋くらいしなって」
「男はそんなだせーことしないんだよ」
「いやいや、ダサいとかそんなこと言ってる場合じゃないでしょ。寒いものは寒いんだから」
おかしいの。
琉生はカッコつけなくても十分カッコいいのに。
「じゃね、莉緒」
「うん、ありがとう。気をつけて帰ってね」
「気をつけて帰れよ」
私と琉生に見送られて、一花は病室を後にした。
さっきまで一花が座っていた椅子に、琉生が座る。
「琉生、鼻の頭赤いよ」
「え? まじ? ダッセ」
慌てて窓ガラスに映る顔をのぞきこむ琉生。
「もう12月も中旬だもんね」
みちるちゃんが言っていたように、もう8日後はクリスマス。
「手なんて氷みたいに冷たいし。ほーら」
琉生が手を近づけてきたから、きゃーっと言って顔をそむけた。
「ははは」
「手袋くらいしなって」
「男はそんなだせーことしないんだよ」
「いやいや、ダサいとかそんなこと言ってる場合じゃないでしょ。寒いものは寒いんだから」
おかしいの。
琉生はカッコつけなくても十分カッコいいのに。



