部活がある日に、琉生と帰らないことはなかった。
でも、琉生に彼女が出来るということは、こういうことなんだ。
琉生の隣にいるべきなのは、私じゃない──。
見上げた空には、冬の星座たちが綺麗に瞬いていた。
キラキラ。
琉生と見上げる空も、ひとりで見上げる空も、なにひとつ変わらない。同じように星たちはそこにいる。それだけが救いだった。
「寒い……」
白い吐息が、闇に溶け込む。
明日はコートを着てこよう。
ブレザーの胸元を合わせるようにぎゅっと握りしめ、暗くなった道を、私はひとり急いだ。
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