余命38日、きみに明日をあげる。


「すみません……検討違いないことして」

「ナオは悪くないよ。あれはあれで、莉緒が喜んでくれたから」

「……すみません」

「一生懸命考えてくれただけありがたかったし」

トーヤと違って。

普段は出かけられないようなところに莉緒と行けた。

まるでデートのようなそれに、前の晩は眠れないくらい興奮した。

トーヤは、この間のマンガの続きを手に取っている。本当に読んでいたのか……?

「ほかに、心当たりはありますか?」

「そうだな……クレープが食べたいとか?」

真剣に考えて答えると、笑われた。

「えー、そんなこと本気で願わないですよ~。いつだって叶うじゃないですか~」 

ナオにばかにされると、地味に傷つく。

やっぱり俺の想像は検討違いなのだろうか。

そうだなぁ……と考え混んだナオは、

「琉生さんと恋人になりたいとか!」

「なっ……!」

とんでもないことを言い出すものだから、俺は慌てた。