僕が中坊であった時など、今や金髪の柄の悪い兄ちゃんと成り果てた親友の環と、 駄菓子屋で買った10円菓子を携えて公園で駄弁ることに固執していた。 そこで起こりうる出来事など大したものではない。 せいぜい、駄菓子にたかってくる鳩をいかにして追い払うか、そんな議論に一生懸命であった。 もし壮絶で波瀾万丈な人生を歩んできたのなら何かグッとくるようなことを話すことができただろうが、 あいにく妖守に関わる神社のことくらいしか今の僕には話せそうにない。