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最初は驚いた顔をしていた泉だけれど、事情を説明するとすぐに首を縦に振ってくれた。


あたしは安堵してほほ笑む。


泉ならきっとそう言ってくれると思っていたのだ。


「この年の記事までは全部読んだから」


ネット記事を指さして説明すると、泉は目を丸くした。


「こんなにも読んだの? 昨日だけで?」


「うん。だから泉はここからここまでの記事を読んでくれる?」


「わかった」


それから2人で2時間ほど図書室に居座って記事を調べまくった。


太陽はどんどん傾いてきて、差し込む光が暗くなり始める。


「ダメだね……」


2人で校舎を出て、泉が落胆したように呟く。


「でも、まだまだ記事は残ってる。今は大きな記事だけ調べてるけれど、それが終わったら今度はもう少し小さな記事も調べるつもり」


そう言うあたしに泉は真剣な表情を向けてきた。


「本気なんだね松本くんのこと」


そう言われるとやっぱり気恥ずかしくてうつむいてしまう。


でも、あたしは大きく頷いた。


「うん。本気だよ」


自分の言葉にあたしはその気持ちをもう1度再確認したのだった。