綺桜の舞う

「ケンカって難しい……」
「だろうな」
「湊くんって、したことないのにちゃんとかわせるんだね」
「まぁ。逃げることだけは覚えた」


この界隈にいる以上、誰かを守れるのが1番いいけど、最低限自分を守ることが出来なきゃなんないから。


「……先太もも出して」
「ん」


叶奏はくるくるとズボンをめくって、結構がっつりまくり上げる。


「せめてもうちょっと綺麗に洗い流せよ」
「うぅ……だって体しんどくてすぐ寝ちゃった」


俺はなんの躊躇いもなく消毒する。
痛みにマジで叫びそうになってる叶奏を無視して淡々と処置を続けた。


俺の理性はそれどころじゃない。
太ももさらけ出されて、その相手が彼女で、伊織なら絶対手を出してるこの状況でその衝動を抑え込む理性を持ち合わせてる俺を褒めて欲しい。