綺桜の舞う

俺は収納棚の中から救急箱を出す。


「血が出てそうなとこは?」
「太もも……」


部屋の暖房をつけて温まるのを待つ。


「寒いからちょっと待って」
「うーん……」
「というか」


……脱ぐの?これ。
俺、どうしたらいい?
やば、脱いでもらっていいのか悩むんだが。


「……これ、俺の前でほんとに脱げる……?」
「へ?あぁ、うん……湊くんだから大丈夫」


とか言いつつ、早くも腕をまくりだす叶奏。


「あ、え……めっちゃ青いんだけど」
「なぁ、ほんと無理しすぎ」
「え、なんか萎えた、汚い……」


しゅんとした顔で腕の青痣を覗き込む。


「とりあえず冷やして。あんま強くおさえんなよ?」


俺は冷蔵庫から保冷剤を取り出して、叶奏に渡す。