綺桜の舞う

「……へ」
「鬼王の襲撃の時から組が絡んでたのに、今回絡んでないはずないでしょ。裏の世界の奴らわざわざ引き抜いて戦略練ってたんだからな俺」
「な、にそれ」
「1年前、俺ちゃんと言ったよ。助けるって。
なんのために琥珀のこと二重スパイさせてたと思ってるの?」
「……」
「まぁ確かに。琥珀とどっこいどっこいの戦いは俺にはできないし、ここまで伊織が頑張ってれるとも思ってなかったけど……すごく助かった、ありがとう」


俺はユッキーに笑ってみせた。
体力の削られすぎるあの攻撃のおかげで声は出なかったけど、意思ぐらいは伝わったろう。
向こうの司令塔が戦意を喪失したことを察した夜桜のメンツが俺を拾い上げてくれる。


「言われなくてもわかってるよ。戦えることぐらい。
騙されたフリしてあげてた。
そもそも俺がお前の父親調べしてたんだから知らないわけないだろ?琥珀ってもしかして頭悪い?」
「なっ……いいよっ、多分……」
「ふぅん」