綺桜の舞う

「無理だよ。ユキが戦わないとそっちの総長さんとやり合わなきゃなんない。
ボクに一発KOされて終わりだよ?そんな仲間、黙って見てるのが趣味?そんなわけないでしょ」


煽り癖が酷い。
学校にいる時の、ユッキーにリードされてる辿々しい琥珀ちゃんとは違う。
ここにいる彼女は、貫禄がすごい。


ただ、俺も。


『……死なないで帰ってきてくださいね。ちゃんと送迎してくれなきゃ困るので』


ツンデレ味満載の、俺たちと同じ学校に進学を決めたあんずちゃんから、ちゃんと帰ってこいって言われたから。
ここはどうにか、琥珀ちゃんを倒して切り抜けるしかないんだよな。


「いーよ、俺がかまってあげる」


ユッキーは心配そうな顔で俺を見つめる。
大丈夫だから、そう呟いてユッキーの前に立った。


「役不足だよ」
「一応総長だし、それなりに手応えあると思うよ?負けるって言っちゃったけど、やるからには勝つからね」
「レベル違うと思うんだけどそれでもやるの?」


俺はイエスも言わずに、琥珀ちゃんに殴りかかる。