綺桜の舞う

ほら、例の如く、鬱陶しいくらい俺に刺さる。


「ま、そんなこと言われても嫌だけど」
「ねぇ〜〜〜〜〜」


俺は叶奏を抱き上げてベッドに運ぶ。
高校生にもなって移動が抱っこなんてバカップルすぎんかって話だけども。
まぁ叶奏がちっさくて軽いからできることだなと心の底から思う。


「ほら、寝るから」
「お薬飲んだ?」
「飲んだ。ありがと」


叶奏を布団の中に入れて俺もそれに続く。
最近、全然家に帰らなくなった叶奏。
ずっと俺の家で寝てる。


「叶奏のクラスは何すんの?」
「えー……バンド?」
「ん?」
「うちのクラス、音楽関係強い人とか多いから。
軽音とか演劇とかもいて機械もそれなりに使えるしって……ことらしい」
「ふぅん。叶奏音楽強いっけ」
「……いー……ちお?」


とても歯切れが悪い叶奏。
コテっと首を傾けて俺のことは見ない。


「叶奏何すんの?」
「なんか、6グループ作って順番にパフォーマンスって感じらしいんだけど、今のところ私2グループ入るっぽい?」