プリントされた俺の写真が大量に。
去年であろうものから、つい最近のものまで。
全部目線が外れているところを見たら、盗撮。


「……叶奏さん、なんすかねこれ」
「かっこよくて、つい」
「ついじゃない。全部剥がしていい?」
「んーだめ。みなとくん、たりなくちゃ」


足りなくちゃってなんだ。
……言いたいことはわかるようなわからないようなだけども。


「叶奏、俺の部屋の鍵は?」
「んー……眠い」


その言葉を最後に叶奏から声は聞こえなくなった。
俺の首に顔を埋めて爆睡。


「……だめだな」


起こすのも可哀想だし、俺は叶奏をベッドに下ろして、玄関の鍵を閉めた。


「……着替え」


俺はジャージだからともかく。


ベッドで無防備に寝息を立てている叶奏。
ショートパンツにTシャツ。
そろそろ寒くなってきてるし、夜は冷え込む。
このまま寝たら明らかに風邪をひく。
……が。