綺桜の舞う

「あ、そろそろお話いいかな?」
「もちろんもちろん。今宵は来ていただいてありがとうございます。
俺からも一点、弁解させていただいていいですか?」


にっこりと笑う、総長。


「俺があなた方を襲っていたのは、あなた方の中に、俺の運命の人がいたからです」
「……ほう。それはどう言う?」
「最近綺龍の倉庫に出入りしている可愛い女の子、いらっしゃるじゃないですか?
俺、その方に一目惚れしまして。
同盟組んだご様子でしたので、綺龍か夜桜かわからなかったもので」


両方を襲わせていただきました、と笑う総長。
……頭がおかしい。


「……あぁ、もしかして。
鬼王に組がついてるのじゃなくて、総長さん自身に組がついてるのか。だから、夜桜メンバーの情報が漏れない」
「そうですそうです」
「ちなみに、君が惚れた彼女のお名前は?」
「姫野、叶奏……と」


マジか、と俺の隣から聞こえるか細い声。
激しく同意。