綺桜の舞う

「……さ、く?」
「……あ?朝早くね?」
「うん……どして、ソファで寝てるの?」
「……聞くな」


朔は眠たそうにあくびをすると、起き上がる。
ボサボサの髪をかきあげて、蛍を見上げる。


コテっと、頭を傾けてみると、はぁっと、ため息をつかれた。


「ラブホ入ってシないで朝迎えたの初めてだわ。
……思春期舐めないでもらって」


あっ、あー……男の子の事情だったらしい。


「蛍、顔も身体も出来上がってるから、普通に生殺しだったんだけど」
「よくわかんないけど、ごめんなさい……?」
「別に謝ることじゃない。俺が節操なしなだけだから」


朔はもう一回あくびをして、ぐっと背伸びをする。
出るか、と呟いて、朔は蛍の手を引いてホテルをチェックアウトした。


「親が家にいない時間は?」
「……昼間、なら」
「ん」


そうして蛍は朔に連れられて、朔のおうちに住むことになった。
朔のご両親は私のことをにっこり笑って受け入れてくれて。