翌朝。




「それで勉強頑張ってるわけか」

「そう! だから今日も早く起きたの!」



後ろに座っている千夏に返事をしながら、昨日間違えた問題の答え合わせをする。



「そんなに遊びたいんだね」

「うん。昔みたいにまた一緒に星を眺めたいし」



昨日の帰り際、『全教科平均点以上取れたら遊びに付き合う』って言われて、俄然やる気が湧いてきて。

今日も1時間早く起きて勉強してるんだ。


お! 全部合ってる!



「1つ確認したいんだけどさ……明莉は冬川くんのことが好きなの?」

「えっ?」



突然の問いに丸つけをする手が止まった。



「好きっていうか……初恋だし」

「そうじゃなくて。今も好きかって」

「まぁ……友達として」



初恋相手だったけど、当時はまだ小学生だったから、「ずっと一緒にいられたらいいな」ぐらいで、「付き合いたい」という発想はなかった。

お腹真っ黒になってたのはビックリしたけど、別に嫌いなわけではない。


ペンを置いて振り向き、確認する。



「私、そんな風に見えてた?」

「うん。宇宙系男子を落としたいライオン女子に見える」