「目のクマは酷いし、顔色も悪いし、絶対体調悪いですよね?」



グッと近づいてくる天馬くん。



「……近いよ、天馬くんっ」


「ほら、おでこ熱いじゃないですか!」



コツンとわたしと天馬くんのおでこが重なりあって、今にも鼻先がぶつかってしまいそう。


天馬くんの吐息が首に当たって、くすぐったい。



「そんなこと……」



きっとこの熱は、天馬くんのせい。


わたしをこんなにドキドキさせるから。



───って、いつもこんなに動悸激しいっけ?



そう思った時にはもう意識はどこかへ飛んでしまっていて。


気がついたのは、自分の部屋のベッドの上だった。



「あれ、わたし……」



打ち合わせから生徒会室に戻ってきて、それから。


天馬くんが生徒会室に残っていたような。


そこからは何故か記憶が曖昧で。


なんとなく、夢を見ていた気がする。