さきほどと全く同じ声で言われて、あたしたちは顔を見合わせた。


「タイムリミットってなに?」


ミチルが青ざめている。


「わからないよ。でも早く教室に入らないとヤバそうだね」


あたしは早口で言ってドア横の窓に手をかけた。


しかし、そこも開かない。


「くそっ!」


大祐が舌打ちをして窓を確認し始める。


「タイムリミットまで、あと15秒」


「ちょっと待ってよ!」


あたしは叫び声を上げて教室の後方のドアへと駆け寄った。


窓も前のドアも開かないなら、残る出入り口はここしかなかった。