ブラインドネス・シンドローム




癖のある髪の毛に触れてみたくて手を伸ばすと、それを阻止する形で先生が私の手を取った。


「千鶴が嘘を重ねるうちに、どんどん見えるものが見えなくなっていった結果、発症して進行してしまった。けどその原因を突き止めた今、見えるその景色はどう?」


温かい先生に触れて、優しいその声に包まれたこの現状を私の中ではきっとこの言葉が相応しい。


「幸せです」


そう言って笑ってみせると、唇に一つ先生の温もりが触れた。

それが口付けだということを理解する前に、再び先生の唇が私の唇にそっと触れた。


「僕も幸せだよ、千鶴」

「せ、先生」

「何?千鶴」

「私の気持ちの答えは聞いてくれないんですか」


少しだけ頬を膨らませてそう言って見せると、先生は顔を赤らめて視線を逸らす。

その仕草もちゃんとこの目で見ることができて、より一層幸せが込み上げる。


「私も先生のことが好きです、好きになっちゃいました」


そう言ってみせるとキツく先生に抱きしめられて、そのままベッドに一緒になって倒れた。