でも思った
お姉ちゃんなら上手くやるんだろうなって。

私は人付き合いが苦手だ

志木に言われた。

『人の気持ちが一生分からないのなら、金を払って友達を買え』と

その方がつながりの深い人ができるかもしれないと。

冷たく言い放った。なんて事を言うんだと思った。そう言われて泣いたけど、志木は慰めてはくれなかった。


お姉ちゃんなら、どんな環境にいても、周りの人を惹き寄せる力があるから。


こうしてあたしは、徐々に劣等感を感じるようになった。


蔑み見下していたお姉ちゃんを


羨ましく、そして自分の中で甘えれる、唯一の存在だと思っていた。


言ったことはないけど、憧れてた

私は今、心が折れそうだ。小さな事で。どうやって強くなるんだろう。
お姉ちゃんはどうやって乗り越えたんだろう。


お母様から、お姉ちゃんは今後『峰岸』を名乗る事を聞いた。あまりにも衝撃だった。


『これで鈴ちゃんの将来を邪魔する人はいないわね』


お母様はそう言った

違うよ

お姉ちゃんは、邪魔なんかしないよ。私のことを考えて、可愛がってくれる…

唯一の人だよ