鈴はニコニコと笑ってる


よかった


この笑顔を守れて


何があっても鈴は大事な妹やったから。間違いを犯す前になんとかできてよかった。

ま、志木は刺されたんやけどな


その志木の傷も、殆ど治ってる


いつも通りリハビリをして、泣きべそかきそうになりながら、思うように動かない足を動かす

きっつ

心折れそうやな


リハビリはいつもそう思って部屋に戻る。

少しでも鈍らないように、車椅子には乗らずに松葉杖で動き回る。

森先生はやめてくれと頭を抱えてたけど、これは譲れへん。動けなくなったらどうするねん。



あたしももう20になるし、機動性ばっかり考えんでもええんやけどな


志木は珍しく東堂で外せない仕事があると、夜は東堂に戻った。


久しぶりに1人や


ゆっくりできる


病院の個室は、7階にあって、景色はすこぶるいい。夜景も綺麗

色々思いを馳せるのにぴったりの景色


「さてさて。あたしはいったいどうなることやら」


こうやって独り言を呟くことも増えた


この1ヶ月色々あった