殴られたくらい痛い
 

口の中に血の味が広がる
ジンワリと口の中に血が溢れて、口の中にたまった血を吐き出す


もう、やめようよ



「サトル、聞いて」

「嫌だ!!!お前が俺とこないなら死ぬから」

「なぁ…妥協してほしいの?じゃあしゃーないし一緒に行くわって言ってほしいの?違うやろ?心から望んでほしいんやろ?」


小さく震えているサトルに手を伸ばす
間に合わなかったのは分かった。手遅れなのも分かった。でもせめて……



「お互い嫌いあって終わるのはなしにしようや」


このままじゃサトルは人を殺してしまう。

このままじゃ、絶対サトルは自殺する。




それはだけは…



「憎めよ、もっと!!」

「っう」


あたしの首を両手で掴むサトル  


まださっき絞められた首の跡も消えていないのに。

ほんまに、死ぬって

水瀬は舌打ちをしてサトルの手をあたしから引き剥がそうとしてくれてるが、サトルはあたしから手を離す気はなさそう


「このまま俺を見ながら死ねば、お前は一生俺のことを忘れないか?憎いか?ここを出たらお前の仲間を殺して回る。どうだ?憎いだろ??」


苦しいな
どうしたらええんかな
もう、何もできないんかな