「泉!!!杏は!?」

あいつはどこだよ!

そう叫ぶ朔


「うん、今から戻る」


もうこれで妹もいないから、心置きなく杏を守れるから。


「泉!」


大きな声で身体がビックリする。親父…?
何故ここにいるのか分からないけど、親父が俺を呼んだ



「嬢ちゃんを守りに戻れ」


あぁ
言われなくても分かってる


親父の言葉に頷いて、再び廃墟へ戻る。
そんなに時間は経ってない。水瀬の動き次第だけど、まだ間に合うから!


朔達の声も聞こえる

見たことない奴らもいっぱいいる。
薔薇の奴らかな


杏は愛されてるな 


その時携帯が鳴る
そんなの無視して行こうと思ったけど、何通も何通も一気に届く。なんだ?
ずっと嫌な予感がしているから携帯を見る


全て杏から?


何故か杏からの連絡
電話ではなくメール
そして全て同じ内容



『もう一個爆弾があった。入口側の病棟の1階。もう爆発するみたいやし、入口から離れて。吹っ飛んだあと、あたしを探して』



携帯を持つ手が震える


爆弾がまだあったのか?


俺は……