お見合いみたいなことをした、なんて話はしないほうがいい。私だけならまだしも、四宮さんに迷惑がかかるのは避けたい。
浅尾さんが言いふらすような人だとは思わないけれど、今は言わないほうがいい気がして、〝共通の知り合い〟と説明すると、浅尾さんは「へぇ、そうなんだ」と目を輝かせる。
「なんていう人? 私も知ってるかなぁ? 四宮くんとたまになら飲んだりするんだけど、そこで知り合う人とかも結構いるんだよ」
居酒屋で飲んでいても、きっと……いや、絶対に四宮さんは知らない人に絡むタイプではない。
でも、浅尾さんはとてもフレンドリーだから、お酒でも回ったらもっとその程度は上がり、隣のテーブルがたとえカップルだろうがなんだろうが、混ざって飲みそうだ。
恐らく知らないだろうなぁとは思いつつも「氷室さんっていう男性の方です」と答えると、意外にも浅尾さんは「ああ! 氷室さんね」とパッと明るい表情を浮かべた。
驚いた。
「知ってるんですか?」
「知ってるよー。いつだったか、四宮くんにくっついてきたことがあって、それからは飲み会があるたびに顔出してるよ」
「それは……ご迷惑をおかけしてます」



