具現化アプリ

「アップロード完了! で、一応2時間で消滅するように設定しておこうかな」


幽霊が24時間ここにいるのはちょっと不自然だからだ。


「これでいいのかな?」


最後に表示されたOKボタンをタップしてすべては完了。


しかし、特に変化は見られない。


画面上にはさっきあたしがアップロードした写真が表示されたままだ。


「どうなってんの?」


首をかしげて呟いた瞬間だった。


今まであたし以外に誰もいなかったのに、不意に人の気配がして振り向いた。


あたしの後ろには窓があるはずなのに、その前に見知らぬ女の子が立っていたのだ。


「ヒッ!」


思わず悲鳴を上げ、それからその女の子があたしがアップロードした写真の子だと気がついた。


小学校低学年くらいのその子は制服姿で青白い顔をしている。


体は半分透けていて、それは写真で見たものそものもだった。


「び、びっくりした……」


ドキドキしながら女の子の顔を覗き込む。


女の子と視線がぶつかるが、なんの反応もなかった。